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東京ムジークフロー第48回定期演奏会=林田力

  1. 2011/08/15(月) 20:06:23|
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オーケストラ・東京ムジークフローの第48回定期演奏会が7月23日に東京・杉並公会堂で開催された。開場は18時、開演は18時30分で、指揮者は菊地俊一氏、コンサート・ミストレス(コンミス)は朴琴愛氏である。今回はイタリア、ノルウェー、ロシアの作曲家を取り上げた。
東京ムジークフローは1967年に設立されたアマチュアのオーケストラである。所と県各地で定期的に演奏会を開催している。2010年1月15日に江東区文化センターで特別演奏会を開催し、チャイコフスキーの交響曲第3番「ポーランド」などを披露した(林田力「東京ムジークフロー特別演奏会=東京・江東」PJニュース2011年1月11日)。
http://www.pjnews.net/news/794/20110110_8
演奏した曲目はジュゼッペ・ヴェルディの歌劇「ナブッコ」序曲とエドヴァルド・グリーグの抒情組曲、ヴァシリー・カリンニコフの交響曲第1番である。アンコール曲は同じくカリンニコフの弦楽セレナードであった。
ナブッコは旧約聖書のバビロン捕囚をテーマとした歴史物オペラである。紀元前の中東でバビロニア王国に敗れて首都バビロンに奴隷として連行されたヘブライ人が祖国を再建するストーリーである。民衆が自由を勝ち得るというテーマは、ナブッコが作曲された19世紀のイタリア社会を反映したもので、現代社会にも響く。シンバルが豪快に鳴らされ、地響きのような迫力のある演奏になった。
グリーグの抒情組曲は全10集に及ぶピアノのための『抒情小曲集』の第5集から4曲を選択して編曲した管弦楽曲である。ノルウェーの民族音楽を取り入れた作品で、「羊飼いの少年」「ノルウェー農民の行進」「夜想曲」「小人の行進」の4曲から構成される。北欧風の澄んだ響きと美しいメロディーを基調としながらも、音楽を楽しむアマチュア・オーケストラらしく、羊飼いや農民・民間伝承の小人(トロル)を主題とした庶民的な軽さも表現されていた。フルート奏者は「演奏していても楽しい曲」と語っていた。
最後のカリンニコフはイタリアのヴェルディやノルウェーのグリーグと比べると知名度が低い。カリンニコフは貧困と病気に苦しみ34歳の短い生涯を終えた19世紀後半のロシアの作曲家である。交響曲第1番はカリンニコフが結核を療養していたヤルタで1894年から95年にかけて作曲した作品で、カリンニコフの代表作である。
http://hayariki.zashiki.com/
第4楽章まである交響曲第1番には交響曲らしい美しい旋律が盛り込まれているが、哀愁感があるメロディーが特徴である。ノスタルジックな感傷を呼び起こしながらも、現代的なメロディーでもある。このメロディーは第1楽章と第2楽章の主題となり、第4楽章で繰り返される。前述のフルート奏者は「ロシア音楽の伝統を踏まえながらも、彼特有の爽やかな作風が良く表れている名曲」と語り、「何か題名でも付いていれば、日本でもポピュラーな曲の一つになっていたのではないか」と惜しがる。
日本では交響曲第1番はNHK交響楽団が1999年にロシアの指揮者スヴェトラーノフを迎えて演奏したことで知られるようになったが、それに先立つ1998年6月27日の第35回定期演奏会で東京ムジークフローは演奏している。指揮者の菊池俊一氏は1999年11月21日の室蘭市民オーケストラでも交響曲第1番を指揮しており、カリンニコフ通の円熟した演奏になった。
今回の演奏会で演奏された楽曲は、王侯貴族の文化というクラシック音楽の通俗的イメージを覆すものである。クラシック音楽は庶民にも力を与えるものである。特に貧困や病苦を抱えた作曲家カリンニコフの楽曲の爽やかさは希望となる。格差が拡大し、貧困が社会問題となり、東日本大震災が追い打ちをかける日本社会でクラシック音楽の現代的意義を見出す演奏会になった。(林田力)
http://www.hayariki.net/news.htm

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