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『ゴルゴ13 165』

  1. 2012/07/12(木) 21:21:04|
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『ゴルゴ13 165』は表題作「オリガルヒの報復」と「ダルフールの悪夢」「螺旋」の三話を収録する。「オリガルヒの報復」は独裁化の進むロシアが舞台である。反動的なシロヴィキと自由主義を信奉する実業家の暗闘を描く。ロシア新興財閥のトップである石油会社社長が逮捕され会社は政府の管理下に置かれた。社長はゴルゴに事件の首謀者の抹殺を依頼する。

社会主義崩壊後のロシアが自由主義市場経済ではなく、国家独占資本主義とでも呼ぶべき実態が浮かび上がる。作中の「スターリン資本主義」は言い得て妙である。これは日本も笑えない。日本では小泉構造改革など新自由主義が進められたが、それは「民間にできることは民間に」という新自由主義哲学とは裏腹に国家利権の山分けであった。

たとえば郵政民営化の「かんぽの宿」問題では旧日本郵政公社から評価額1000円で取得した沖縄東風平(こちんだ)レクセンターを学校法人・尚学学園(那覇市)に4900万円で転売した(林田力「【かんぽの宿問題】東急リバブル転売にみる民営化の問題」ツカサネット新聞2009年2月6日)。その意味でロシアの状況は他人事ではない。
http://hayariki.net/5/59.htm
「ダルフールの悪夢」はダルフール紛争がテーマである。日本では知名度の低いスーダンの惨状が説明される。ニューヨークで働くスーダン出身のトレーダーには内戦で父母を惨殺された過去があった。故郷ダルフールでの大量虐殺を防ぐため、資金を集めて復讐を決意した。ダルフールの虐殺は許し難く、ゴルゴの仕事は完璧であるが、ゴルゴとは関係ないところで無実の人間が殺されるために後味の悪さも残る。

「螺旋」は前の二話と異なり、ホットな国際問題を下敷きにはしていない。代わりにプロフェッショナルの仕事を魅せる。現実の日本では東急不動産だまし売り裁判のように売ったら売りっぱなしの職業モラル崩壊が横行している(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』ロゴス社)。その中で人が死ぬ話ではあるものの、一筋の清涼感がある。

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