容量2GB!アクセス解析&動画ファイルも可能な無料ブログ。アフィリエイト完全対応。
  最新画像一覧   /    おもしろブログが満載! シャッフル ブログ  /     無料登録  

和田竜『のぼうの城』

  1. 2012/11/05(月) 21:27:04|
  2. ブログ|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0
和田竜『のぼうの城』は豊臣秀吉の小田原攻めの激戦・忍城攻めを守り手の立場から描いた歴史小説である。漫画化や映画化もされた。

忍城は小田原北条氏の支配下の城で、関東七名城の一つである。石田三成を大将とする大軍が攻め寄せたが、小田原城の降伏まで抗戦を続けた唯一の城である。その忍城の城代となる成田長親を主人公とする。タイトルの「のぼう」は「でくのぼう」の略で、成田長親のニックネームである。無能と思われながらも、何故か人を惹き付ける魅力がある。

物語では忍城は戦わずに開城する方針であったが、豊臣側の横柄な態度に対して長親は徹底抗戦を決意する。その姿は「長いものには巻かれろ」の日本社会で爽やかである。東急リバブル東急不動産のマンションだまし売りと戦った立場として主人公には大いに共感する(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』)。
http://www.hayariki.net/7/30.htm
『のぼうの城』は敵方の大将・石田三成を単なる悪役とは描いていない。戦下手で他人を陥れることが大好きな卑怯な人間という江戸時代に流布した悪役像とは異なる三成を描く。それでも、三成を好きにはなれない。自分の理想を実現することしか考えず、他者を尊重しない。自分の哲学のために、わざと相手を怒らせ、戦争に持ち込む。本人は私心や悪意での行動ではないと思っているために始末に終えない。現場で苦労を重ねてきた加藤清正や福島正則に憎まれることは当然である。

忍城を陥落できなかったという事実は三成の戦下手を示すエピソードとして流布している。これに対して『のぼうの城』では三成が無能だったわけではなく、それを上回る忍城側の強さを描く。しかし、しなくてもいい戦争に持ち込んだ三成にとって忍城攻めが三成の戦下手を示すエピソードとして解釈されることは因果応報である。物語では水攻めは内側からの離反で失敗する。これも味方の裏切りで崩壊した関ヶ原と重なって興味深い。


書店リンク

アマゾン | 楽天ブックス | ビーケーワン | 枕石堂 | Yahoo!ブックス | JBOOK | livedoor BOOKS | オンライン書店e-hon | Neowing | ジュンク堂書店 | 紀伊國屋 | HMV | TSUTAYA | セブン&アイ