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『冬のフロスト』警察の腐敗

  1. 2013/08/10(土) 10:47:04|
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ウィングフィールド著、芹澤恵訳『冬のフロスト』(創元推理文庫、2013年)はフロスト警部を主人公としたイギリスの警察小説シリーズの一作である。だらしないロートル刑事が、行き当たりばったりの捜査で事件を解決する。『冬のフロスト』でもフロスト警部のハッタリで真犯人が自供してしまうケースが複数ある。

このために推理小説としては面白みに欠ける。フロスト警部は一般的な推理小説の主人公と比べるとヘボ刑事の部類に入るが、擁護できる点があるとすれば捜査しなければならない事件が同時多発的に発生し、並行して処理しなければならないことである。一般的な推理小説では探偵は一つの話で一つの事件に専念している。フロスト警部よりも恵まれた環境にある。一般的な推理小説の探偵よりもフロスト警部の方がリアリティはある。

『冬のフロスト』は警察の負の面も描いている。経費の不正請求や警察官の犯罪もみ消し、不当逮捕など警察の腐敗を描いた映画『ポチの告白』も顔負けの世界である。警察官の飲酒運転をもみ消す際に「おれが同じようなやばい立場に立たされたら、同僚諸君には徹頭徹尾、嘘をつきまくってかばってくれることを期待する」と発言している(上巻328頁)。

何よりもフロスト警部の手口は被疑者の人権尊重の点で問題がある。逮捕者を負傷させながら、本人が勝手に転んで怪我をしたと責任逃れをする始末である。フロスト警部は誤認逮捕もしており、決して褒められたものではない。以下の暴言まで口にする。「犯人なんか適当に見つくろえばいいけど、そいつを証明するとなると、くそがつくほど面倒くさくて、くそがつくほど難儀だもんな」(下巻167頁)。
http://hayariki.net/futako/4.htm
一方で日本の警察の救い難さを描いた『ポチの告白』と異なり、イギリスの警察には警察犯罪を抑制する仕組みがある。取り調べは全て録音されている。「取り調べの際のやりとりが逐一、録音されている」(上巻336頁)。被疑者には弁護士を呼ぶ権利が保証されている。また、フロストの強引な取り調べを同僚警官が注意するなど、健全な人権感覚がある。

さらに『冬のフロスト』と『ポチの告白』を分かつものはフロスト警部が上司のマレット署長に反抗的なところである。媚びへつらうだけのヒラメばかりの日本の警官を描いた『ポチの告白』とは異なる。フロスト警部はマレット署長の陰口を叩くだけでなく、署長の面前でも反抗的である。これは清々しい。
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不正改造B-CASカード逮捕事件

  1. 2013/08/09(金) 00:14:04|
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不正改造B-CASカードの購入・使用者が摘発される事件が相次いでいる。

第一に京都府警の事件である。京都府警はB-CASカードを改造して有料放送を無料で視聴できる「BLACKCASカード」と呼ばれる不正改ざんカードをインターネットオークションで販売したとして、東京都内の43才の男を不正競争防止法違反の疑いで逮捕した。警察では「BLACKCASカード」を購入した5人の自宅などを家宅捜索して事件の全容解明を進めている。

第二に栃木など9道県警の合同捜査本部の事件である。ここでは不正B-CASカードを購入して利用していた9道県の17人を不正作出私電磁的記録供用の疑いで各地検に書類送検した(「不正B−CASカード販売 容疑でさいたまの男逮捕 栃木」産経新聞2013年6月22日)。

合同捜査本部は2013年6月21日、不正B-CASカードを販売するなどしたとして、商標法違反(商標権侵害)と不正競争防止法違反の疑いなどで、さいたま市見沼区丸ケ崎町、電気設備修理業、山本征一容疑者ら2人を逮捕した。捜査本部によると、不正カード売買に商標法違反容疑を適用したのは全国初という。

逮捕容疑は2012年9月〜2013年3月、不正に書き換えたB-CASカード3枚(計7万9千円)を栃木と山口県の男性2人に販売し、「ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ」(東京都渋谷区)の商標権を侵害するなどした疑い。栃木県警生活環境課サイバー犯罪対策室によると、2人は容疑を認めている。

同室によると、山本容疑者は2013年6月頃からインターネットを通じて不正カードを販売。「無料視聴」「永久使用可能」などとうたい、約1700人に対して1枚1万5千〜3万5千円で約2500枚を販売、約7千万円を得ていたとみられ、捜査本部は裏付け捜査を進めている。

第三に警視庁サイバー犯罪対策課の事件である。ここでも不正B-CASカードの購入客を不正作出電磁的記録供用容疑で立件する方針とする(「不正「B−CASカード」販売、4人を逮捕 1億3千万円売り上げ」産経新聞2013年7月19日)。

警視庁サイバー犯罪対策課は、不正競争防止法違反(技術的制限手段回避装置提供)容疑で、さいたま市中央区本町西、自動車修理販売会社経営、真岩宏昌容疑者ら4人を逮捕した。同課によると、真岩容疑者ら3人は容疑を認め、1人は否認している。

真岩容疑者らは2012年9月から1枚2万円程度で不正カード6千枚以上をインターネットで販売。これまで摘発された業者で最大の1億3千万円を売り上げていた。逮捕容疑は今年1月〜6月、契約者以外でもデジタル放送が視聴できるように改竄した不正カードを関東地方の男性4人に販売したとしている。
http://hayariki.zashiki.com/31.htm
第四に本堂昌哉事件である。東京都杉並区の本堂昌哉はB-CASカード不正改造の違法有害情報販売サイト「激裏情報」を運営する。B-CASカード」を書き換える不正プログラムをインターネット上で販売し、自身も不正カードを使用したとして、不正競争防止法違反と不正作出私電磁的記録供用の罪に問われた。

京都地裁は2013年5月30日、本堂昌哉被告に有罪判決を言い渡した。樋口裕晃裁判官は「犯行はいずれも利欲的かつ身勝手なもの」として、懲役2年6月、執行猶予5年(求刑懲役2年6月)とした。判決理由で樋口裁判官は「インターネットの高い伝搬性を考えると、犯行は有料衛星放送を営業する多くの会社の収入の根底を揺るがしかねない」と指摘した(「B−CASカード不正、情報運営者に猶予つき判決 京都地裁」産経新聞2013年5月30日)。

判決によると、本堂被告は2012年5〜6月、同サイト上で、B-CASカードを書き換える不正プログラムを販売し、13年2月には自身も不正B-CASカードを使用したとされる。本堂昌哉は不正競争防止法違反で逮捕・起訴されていたが、3月6日には京都府警サイバー犯罪対策課などから自身も不正カードを使用したとして、不正作出私電磁的記録供用の疑いで再逮捕された(「「激裏情報」運営者を再逮捕 不正B−CASカード使用容疑」産経新聞2013年3月6日)。
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『黒王妃』林田力amazonレビュー

  1. 2013/08/07(水) 21:05:08|
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佐藤賢一『黒王妃』はカトリーヌ・ドゥ・メディシィスを主人公とした歴史小説である。カトリーヌは黒い衣装を好んで着たことから黒王妃と呼ばれたという。

カトリーヌと言えば、権謀術数でフランス宮廷を支配した人物として名高い。しかし、『黒王妃』では最初は平民の娘と軽視され、我慢を強いられる毎日であった。地味な王妃、日陰者の王妃、大人しい王妃とみなされていた。

息子が王位を継ぎ、国母となった後も傲慢な嫁のメアリ・ステュアート(マリー・ステュアール)の横暴と対立した。メアリはエリザベス一世との対立から悲劇の女王と位置付けられることが多いが、『黒王妃』では「あんな大女なんか」と扱き下ろされている(41頁)。「土台が思慮分別に欠ける女」とも評されている(321頁)。
http://hayariki.net/10/52.htm
当時のフランスはユグノー戦争の最中である。カトリーヌはユグノーの弾圧者、聖バルテルミーの虐殺の主導者として悪名高い。しかし、『黒王妃』ではカトリーヌは猶和政策を追求していたが、プロテスタントの増長によって弾圧せざるを得なかったとしている。後にブルボン朝の創始者となるユグノーの大物ナヴァール王アンリは田舎者で、ずんぐりむっくり、「あげくが臭かった」と描写されている(384頁)。人間性に対する悪印象を臭いに置き換える設定は巧妙である。

『黒王妃』は聖バルテルミーの虐殺に至る現在進行形の物語とカトリーヌの回想が交互に進行する。その中で心理的効果を狙ったファッションと思われた黒衣がカトリーヌにとって意味があるものであることが明らかになる。構成が巧みである。
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清水健太郎が脱法ハーブ吸引で救急搬送

  1. 2013/08/06(火) 20:05:08|
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清水健太郎が脱法ハーブを吸引し、東京都内の病院に搬送された。清水健太郎は「知人とハーブを吸った」と話している。警視庁蔵前署は違法薬物の可能性があるとみて、植物片の粉末やパイプの鑑定を進めている。2013年7月9日23時頃、台東区内にある清水健太郎の自宅マンションから「ハーブを吸って吐き気がする」と119番通報があり、清水健太郎と30代の知人男性が都内の病院に搬送された。軽度の意識障害があったという。室内からハーブのようなものも見つかった。
清水健太郎は合成麻薬を使用したとして、6月6日に麻薬取締法違反容疑で逮捕され、24日に釈放されたばかりである。逮捕時に清水健太郎は「知人から合法ドラッグとして渡されたものを飲んだ。違法なものとは思わなかった」と容疑を否認した。捜査の結果、違法薬物と認識しないまま合成麻薬を使用した可能性が高まり、処分保留となった。関係者によると「もう懲りた。合法と言われても手は出さない」と話しているという。まったく懲りていない。脱法ハーブ吸引者の言い訳が、いかにその場しのぎのものであるかを示している。脱法ハーブ関係者には一生涯注意しなければならないことを示すエピソードである。
http://blog.livedoor.jp/hayariki2/archives/1842294.html
「清水健太郎さん、脱法ハーブ?吸引し搬送 不起訴後2週間で」産経新聞2013年7月11日
「清水健太郎さんら救急搬送=ハーブ吸引か、軽度の意識障害―東京」時事通信2013年7月11日
「清水健太郎、処分保留で釈放「懲りた」」日刊スポーツ2013年6月25日


林田力Amazonレビュー『ペリー』

  1. 2013/08/05(月) 21:34:04|
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佐藤賢一『ペリー』は幕末の日本を開国させたペリーを主人公とした歴史小説である。ペリーの黒船来航は日本人にとって有名な出来事であるが、ペリーの視点で描かれている点が新鮮である。アメリカの日本に対する戦略が見えてくる。それは現代にも当てはまる。

アメリカにとって日本は中国への足掛かりであった。「より確かに、より強く、より大きくチャイナを手に入れるために、アメリカにとってジャパンが重要なのであり、あくまでもチャイナが主、ジャパンは従なのである」(151頁)。日本には中国と対抗するために対米従属を是とする考えがあるが、日本の国益から日本が中国と争うことを米国は望まない。

日本をヨーロッパ諸国ではなく、アメリカが開国させたことも、中国への足掛かりという点では納得である。アメリカが中国にアクセスするためには日本は通り道にある。ヨーロッパから中国にアクセスするならば、インド洋経由であり、日本は通らない。中国中心に考えれば日本の重要性はヨーロッパとアメリカで異なる。

ヨーロッパ諸国にとって日本は相対的に軽視されていたが、それでもペリーにとってイギリスの動向は無視できないものであった。当時のアメリカはイギリスに比べれば成り上がりの新興国に過ぎなかった。それでも阿片貿易で儲けるイギリスの反倫理性を指摘することで精神的な優位性を保った。脱法ハーブや脱法ドラッグが社会問題になっている現代日本で忘れてはならない歴史である。

ペリーは浦賀来航に先立ち、琉球王国を訪問する。圧倒的な軍事力を背景にしていたにも関わらず、ペリーは琉球王国の高度に洗練された文化に劣等感を覚える。まるでイギリス人から成り上がりのアメリカ人と見下されたような感覚であった。軍事力に頼らない高度な文化国家であった琉球王国の面目躍如である。琉球王国というユニークな国家が消滅してしまったことは人類レベルでは大きな損失である。

後半は江戸幕府との交渉になる。日本では「泰平の眠りをさます上喜撰 たつた四杯で夜も眠れず」と詠まれたように砲艦外交に一方的に屈服したイメージが強い。しかし、『ペリー』では意外にも主張すべきところは主張する対等の交渉として描かれる。日本国内の内情はペリーには見えない。あくまでペリーからは、そのように見えたということに過ぎないが、日本を持ち上げ過ぎの感もある。
http://hayariki.net/10/51.htm
江戸幕府が清国や琉球王国とは異なり、対等な交渉相手としての態度を示し、文明の利器への知的好奇心を示したことが、日本だけが植民地化を免れて近代化に成功した背景として示唆される。欧米人から唯一優等生として認められた日本人という欧米中心主義、アジア蔑視の価値観にはまっている。人権や民主主義の観点で日本よりも社会意識の高い第三世界の国はいくらでもある。帝国主義化した点で日本の近代化は失敗だったと見ることもできる(林田力「非欧米で唯一帝国主義化した日本の失敗」PJニュース2011年3月7日)。

佐藤賢一は『赤目−ジャックリーの乱』(英仏百年戦争中の農民反乱)、『カエサルを撃て』(ローマに対するガリアの戦い)、『剣闘士スパルタクス』(ローマでの剣闘士奴隷の反乱)、『オクシタニア』(異端カタリ派)、『新徴組』(幕末の庄内藩)など歴史上の敗者を描きながらも新鮮な印象を与えてきた(林田力「佐藤賢一と藤本ひとみ 〜フランス歴史小説から幕末物へ」日刊サイゾー2011年10月17日)。しかし、『ペリー』では唯一近代化に成功した日本という、ありきたりな歴史観になっている。


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